敏感肌の症状はどんなもの?原因や予防法・対処法をわかりやすく解説
敏感肌になると、肌にさまざまな症状が現れます。肌のカサつきやヒリつき・赤み・かゆみなどの症状を感じたことがある方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、敏感肌の症状について詳しくご紹介。さらに敏感肌を予防する方法や、敏感状態への対処法についても解説いたします。
敏感肌の方におすすめのスキンケアシリーズについても紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
敏感肌はどんな状態?
敏感肌とは、肌のもっとも外側にある「角層」がさまざまな要因によって乱れることで、肌を守る機能(=バリア機能)が低下した状態のことを指します。
「角層」はたった0.02㎜と食品ラップほどの薄さしかないものの、外部の刺激から肌を守る、肌内部のうるおいが外に逃げないようキープするという大きな役割を果たしています。
健やかな肌の角層は、角層細胞がしっかりと成熟し規則正しく並んでいて、その間が細胞間脂質といううるおいで満たされています。
一方で、敏感肌の場合は、角層細胞が未熟で面積が小さいため、隙間があいてしまいます。この隙間から細胞間脂質がにげやすくなり、さらに、外部の刺激が入りやすい状態です。そのため、ヒリヒリや赤み、かさつきといったさまざまな肌不調が引き起こされます。
敏感肌の方は、バリア機能をサポートし、角層を整えるケアが大切です。
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敏感肌と乾燥肌の違い
「敏感肌」と「乾燥肌」の違いについて疑問を持つ方も多いのですが、この2つはそもそもカテゴリが異なるものです。
敏感肌とは、前述したように角層の乱れによりバリア機能が低下した「肌状態」のこと。
一方で乾燥肌とは、肌の水分と油分のバランスで分類した「肌性」のひとつで、水分・油分ともに少ない肌性のことを指します。
肌質(肌性)は、乾燥肌のほかに脂性肌・混合肌・普通肌の4つに分類されることが多いです。


「敏感肌は肌性のひとつ?」と誤解されることも多いですが、全くちがうもの、ということを覚えておくとよいでしょう。
また、「乾燥肌は敏感肌になりやすいのでは?」と思われがちですが、脂性肌でも普通肌でも混合肌でも、バリア機能が低下すれば敏感状態になることはありえます。つまり、肌性とは関係なく、敏感肌は誰にでも起こりうる肌状態、ということができます。
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敏感肌の主な症状をチェック
ここまで、敏感肌はバリア機能が低下し、刺激を受けやすい状態であるとお伝えしてきました。では、実際に敏感肌になるとどのような症状が起こりうるのでしょうか。
主に考えられる症状は以下の通りです。
- 肌がかさつきやすい
- ヒリヒリ、ピリピリすることがある
- 赤みやかゆみが出ることがある
- パフやタオルなどの刺激で赤くなりやすい
- 季節や体調の変化で肌が不安定になりやすい
上記にひとつでも当てはまるものがあれば、敏感肌の可能性があります。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
肌がかさつきやすい
敏感肌は角層が乱れてバリア機能が低下することによって、肌のうるおいを保ちづらく、逃げやすくなっている状態です。そのため、洗顔後や入浴後に肌がつっぱりやすく、しっかり保湿してもすぐに肌のかさつきを感じることがあります。
うるおいが不足しているとさらにバリア機能の低下を招き、肌のターンオーバーが乱れさらに角層のコンディションが乱れる、という悪循環に陥ることがあるので注意が必要です。
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ヒリヒリ、ピリピリすることがある
敏感肌は外部刺激を受けやすい状態です。化粧品や洗顔料などの成分に対して、肌が過剰に反応してしまうことがあります。
スキンケアのときにヒリヒリ・ピリピリした感覚があった場合は、肌が炎症を起こしやすい敏感状態にある可能性が考えられるでしょう。
赤みやかゆみが出ることがある
肌が敏感状態にあるときは、赤くなったり、かゆみを感じたりすることがあります。
これは、バリア機能が低下したことにより、外部からの刺激の影響を受けやすくなった状態。刺激により免疫反応が起こり免疫反応が起こり、血液の拡張と血液量の増加が促され、赤みとして肌表面に現れると考えられます。
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パフやタオルなどの刺激で赤くなりやすい
肌のバリア機能が弱まっていると、摩擦などの物理的な刺激に敏感になることがあります。メークやスキンケアの際にパフやコットンを使用したときや、洗顔やお風呂でタオルを使用したときなど、ちょっとした刺激で肌が赤くなる場合は敏感状態になっている可能性があるため要注意です。
季節や体調の変化で肌が不安定になりやすい
敏感肌の方は、季節の変わり目や体調の変化により、バリア機能の低下を招き、肌の状態が不安定になりやすいもの。
ストレスが溜まっている、ホルモンバランスが乱れているなど、心身が不安定なときも乾燥や炎症・かゆみといった肌トラブルが現れやすくなります。
敏感肌のおもな原因
上記のような症状を伴う敏感肌ですが、いったいどのような原因で敏感状態に陥ってしまうのでしょうか。
主に考えられる原因には、以下のようなものがあります。
- 紫外線・花粉・気温、湿度の変化などの季節性の原因
- ストレスや睡眠不足による心身の不調
- ホルモンバランスの乱れによる体の不調
- 誤ったスキンケア
4つの原因について、1つずつ解説します。
紫外線・花粉・気温、湿度の変化など季節性の原因
季節の変わり目は、紫外線や花粉・外気・エアコンの風など、肌の乾燥を引き起こす原因が多く存在します。季節の変わり目は、日によって気温が変化しやすく、肌がうまく対応できずバリア機能が低下し、乾燥を引き起こすことも。
また、秋や冬は外の湿度が低く肌の水分が失われます。さらに、現代は一年中エアコンを使用していることも多いので、室内でも乾燥しやすく、常に肌が乾きやすい状態になってしまいます。
ストレスや睡眠不足による心身の不調
ストレスは心身を疲れさせるだけでなく、肌にも影響を及ぼすことがあります。ストレスや睡眠不足などで心身の不調を感じると血管が収縮し血行が悪くなるため、肌に必要な栄養や酸素が十分に行き渡らなくなります。そのため、肌のターンオーバーが乱れて、角層のコンディションが乱れる、という影響が考えられます。
ストレスの原因は人それぞれですが、運動不足や睡眠不足・栄養不足・食べすぎなど、生活習慣の乱れが影響することも多くあります。
ホルモンバランスの乱れによる体の不調
女性の場合、ホルモンバランスの乱れにより肌が敏感になることもあります。
生理前は女性ホルモンの一種であるエストロゲン・プロゲステロンの分泌量が変化することで、肌のゆらぎを感じやすくなるのです。女性ホルモンのエストロゲンは、肌の水分保持を助ける働きがあります。また、プロゲステロンは、皮脂の分泌量を増やしたり、肌の水分保持力を低下させるといわれています。そのため、生理周期等で女性ホルモンのバランスが乱れると、肌のターンオーバーが乱れ、敏感状態になることが考えられます。
また、妊娠・出産・更年期も、女性ホルモンのバランスが変化するため肌の不調が現れやすくなります。
誤ったスキンケア
誤ったスキンケア方法を繰り返すと、敏感状態を招いてしまうことも。たとえば、メークオフや洗顔時にタオルやコットンでごしごし強くこすったり、熱いお湯で洗い流したりしていませんか?また、化粧水や美容液をなじませるときにも強くこするようにつけたりしていませんか?また、洗浄力の強いアイテムや、物理的に古い角層を取り去るピーリングケアなども、敏感状態の肌には刺激になる可能性があります。
毎日の積み重ねが肌へのダメージにつながっていないか、見直してみるといいかもしれません。
敏感肌の予防法・対処法
肌が敏感状態にあるときは、肌のバリア機能が低下し、ダメージを受けやすい状態です。予防や対処法として、しっかりと保湿ケアをして肌のバリア機能をサポートするスキンケアを行いましょう。また、症状を悪化させないため、前述してきたような、外的・内的な要因を取り除いたり、生活習慣の改善も意識するとよいでしょう。
そうした敏感肌の予防法・対処法についてより詳しくお伝えしていきます。
保湿アイテムで肌にうるおいを与える
洗顔後は化粧水、乳液、クリームなどの保湿アイテムを使って、肌へのうるおいを補給しましょう。ケアをする際は、肌への摩擦に注意。できるだけコットンを使わず、手のひらでつつみこむようになじませるのがおすすめです。
また、メーカー基準の使用量を守ることも大切です。摩擦を防ぎ、スキンケア効果を高めることにつながります。乾燥が特に気になる箇所には、スキンケアアイテムを重ね付けするのがおすすめ。ローション・美容液・クリームなど、異なる保湿アイテムをミルフィーユのように何層にも重ねることによってうるおいを保ちやすくなります。
スキンケアは肌への刺激となる成分を避ける
肌が敏感状態にあるときは、少しの刺激でヒリヒリとしたかゆみ・痛みを感じることがあります。このヒリヒリとした感覚を「スティンギング」と呼びます。スティンギングは炎症の原因として知られているため、注意が必要です。
肌にとって刺激となる成分が含まれるスキンケアアイテムは極力避けるようにしましょう。
具体的には、アルコール・合成香料・着色料など、敏感肌の方にとって刺激となりやすい成分を避けるのがおすすめ。アルコールフリー・無香料・無着色などと書かれたものを選んでみてください。
クレンジングや洗顔時は摩擦に注意する
クレンジングや洗顔では、汚れを落とすために「こする」という動作が必要となります。しかし、強くこする行為は肌への刺激となるため、なるべく避けましょう。
クレンジングはこするというよりも、メークに「なじませて浮かす」というイメージで使用するのがおすすめ。さらに、クリームタイプやジェルタイプなど、適度に厚みがあり、クッション性のあるテクスチャーのものを使うとより摩擦を避けられます。目もとや口もとなど皮膚が薄い部分は、ポイントメーク専用のクレンジングを使用するといいでしょう。
洗顔の際は洗顔料をしっかりと泡立て、摩擦に気をつけながらやさしく洗ったあと、しっかりと洗い流すのがポイント。洗顔料を流し残してしまうと肌への刺激となることもあるため、注意しましょう。
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紫外線対策は季節や天気を問わず行う
肌が敏感状態にあるときは、紫外線の影響を特に受けやすくなっています。紫外線対策は、いつもより入念に行いましょう。紫外線は1年中、曇りや雨の日でも降り注いでいます。季節や天気に関係なく、365日いつでも紫外線対策を講じておきましょう。
また、紫外線はガラスでは防げないため、室内や車内でも油断は禁物です。普段から日やけ止めをこまめに塗り直すことはもちろん、日傘やサングラス、UVカット機能付きのアウター・カーテンなどもあわせて活用してみてください。
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肌に触れるものは清潔に保つ
衣類や寝具など、肌に触れるものの素材や状態によっては、肌への刺激となることがあります。できるだけ肌への刺激が少ない素材を選ぶ、こまめに洗濯して清潔にするなどの対策を行うことが大切です。
また、マスクによる摩擦も肌への刺激に。職業柄マスクをつけなければならない場合は、コットンやシルク100%など、肌にやさしい素材のものを選ぶといいでしょう。立体型など、肌に触れる面積が少ないものを選ぶのもおすすめです。
生活習慣を改善する
整った生活習慣は、心身にとっても肌にとっても大切なことです。特に以下3つは重要なポイントとなるため、意識しておくといいでしょう。
- 栄養バランスの取れた食事
- 適度な運動
- 良質な睡眠
基本的な生活を見直し、できることから1つずつ改善する意識を持つことが大切です。
また、過度なアルコールやカフェインの摂取も肌に悪影響を与えます。特に肌が敏感状態にあるときは、控えめにしておくと安心です。
敏感肌にアプローチするディセンシアのスキンケアシリーズ
「敏感肌かも」と思い当たることがあったら、敏感肌用につくられた肌にやさしいスキンケアアイテムを使用するのがおすすめです。
「ディセンシア」はポーラ・オルビスグループの敏感肌ブランドで、敏感肌の方でも使いやすい商品開発を徹底しています。
アルコール不使用、合成香料不使用、無着色(一部商品を除く)に加え、アレルギーテスト済み※1・敏感肌の方によるご協力による連用テスト済み※2など、長年培ってきた敏感肌研究に基づき、厳格な安全基準を設定し、クリアしたものだけをお届けしています。
また、同時に、効果感も重視。成分、香り、使い心地、パッケージの素材にまでこだわり、より高みを目指した商品開発に取り組んでいます。
ディセンシアでは、すこやかな肌のカギは角層にあると考えています。角層が乱れると、バリア機能が低下してダメージを受けやすくなるため、敏感状態になるだけでなく、乾燥などのさまざまな肌トラブルを引き起こす原因に。
ここからは、すこやかでうるおいに満ちた角層を目指すための、ディセンシアの代表的なスキンケアシリーズを2つご紹介します。
※1 全ての方にアレルギーが起こらないというわけではありません
※2 全ての方の肌に合うというわけではありません
TSUTSUMU(つつむ)シリーズ
ディセンシアのなかでも特に敏感肌に悩む方向けのスキンケアシリーズ「つつむ」。
クリームを中心とし、肌をいたわりながらうるおいを守るアイテムが揃う、高敏感※ケアシリーズです。敏感状態にある肌をうるおいでやさしく包み、しなやかで美しい肌へと導きます。
※肌荒れが長期間続く、あるいは、繰り返すことが多い肌のこと
DECENCIA(ディセンシア)シリーズ
敏感状態だけでなく、エイジング悩みも気になる方におすすめなのが「DECENCIAシリーズ」。
角層起点のエイジングケア※発想にこだわったスキンケアシリーズです。大人ならではの敏感な角層をうるおいでやさしく満たし、しなやかでハリツヤ満ちる肌へと導きます。
※年齢に応じたケア
症状がひどい場合やかゆみを伴う場合は医療機関へ
この記事では敏感肌への対処法をいくつかご紹介してきましたが、症状が長期間続く場合、かゆみを伴う場合は、医療機関の受診をおすすめします。かゆみ以外にも赤みと小さな湿疹が併発している、熱や腫れを伴う湿疹がほかの部位まで広がっているなどの症状が見られる場合もあるでしょう。
自己判断で我慢することなく、皮膚科などの専門医に相談するようにしましょう。
よくある質問
ここからは、敏感肌の症状に関するよくある質問にお答えしていきます。
自分が敏感肌かチェックする方法はありますか?
敏感肌の場合、以下のような症状が現れることがあります
- 肌がかさつきやすい
- ヒリヒリ、ピリピリすることがある
- 赤みやかゆみが出ることがある
- パフやタオルなどの刺激で赤くなりやすい
- 季節や体調の変化で肌が不安定になりやすい
上記に1つでも当てはまる場合は、敏感肌の可能性があるでしょう。
敏感肌とは特別な肌質のことですか?
敏感肌は、角層の乱れによりバリア機能が低下した肌状態のことです。季節の変わり目の変化や、心身の疲労、ホルモンバランスの乱れなど、さまざまな要因により、角層のコンディションは乱れることがあるため、特別な肌ということはなく、実は誰にも起こりうる肌状態です。
肌の不調を感じたら、自分の肌と向き合い、スキンケアやお手入れ方法を見直してみてください。
敏感肌の症状があるときの対処法は何ですか?
敏感肌の症状が見られるときは、以下のような対処法を試してみるといいでしょう。
- 保湿アイテムで肌にうるおいを与える
- スキンケアは肌への刺激となる成分を避ける
- クレンジングや洗顔時は摩擦に注意する
- 紫外線対策は季節や天気を問わず行う
- 肌に触れるものは清潔に保つ
- 生活習慣を改善する
より詳しい内容は本文内で解説しているため、あわせてご覧ください。
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