DECENCIA(ディセンシア)公式サイト

皮膚科専門医が教える 敏感肌Q&A

Q. なぜ肌荒れは起きるのですか?

特別な疾患を除いて、「肌荒れ」は内的・外的な変化に伴って種々の原因により肌が本来持つバリア機能が変化することで起こります。肌のバリア機能が低下すると、外部刺激が侵入しやすい状態になり、肌の水分量も減少するため、肌荒れが起こりやすくなります。

主な肌荒れの原因

外部環境の影響:季節の変わり目の気温の変化、空気の乾燥、紫外線や花粉などの外部刺激
心身の変化:ストレス、アレルギー体質、ホルモンバランスの不調、免疫力の低下
生活習慣の乱れ:睡眠不足、不規則な食生活、誤ったスキンケア方法

季節の変わり目の肌荒れ

特に肌荒れが起きやすいのが、季節の変わり目である春と秋。

春と秋は花粉の飛散も多く(春:スギ、ヒノキ 秋:ブタクサ、ヨモギなど)、同時に湿度も気温も大きく変化します。その外気温の変化に肌が対応できず、バリア機能が低下し、普段感じない赤みやかゆみといった肌荒れが急に起きることがあります。

POINT!
お手入れのポイント

洗顔は適量をしっかり泡立てて、なるべく摩擦しないようにやさしく行い、ぬるま湯で洗い流すこと。

年齢により季節の変化や温度湿度変化に適応する皮膚の防御能力が変わってきます。自身の変化を日々感じて、臨機応変に対応することが大切です。洗顔料の使い過ぎや、熱いお湯は、肌にとって必要な皮脂まで洗い流してしまい、バリア機能がさらに低下してしまう原因になります。そして、洗顔後にはしっかりと保湿しましょう。

ホルモンバランスの不調による肌荒れ

女性の場合は、生理周期の影響も大きいようです。
例えば生理前は、女性ホルモンのエストロゲンもプロゲステロンも低下するので、皮脂の分泌が高まる傾向にあり、ニキビができやすい時期です。生理中~生理後エストロゲン分泌に伴い徐々に皮膚の調子が戻ってくるのを多くの方が感じていると思います。排卵期に向けてエストロゲン分泌が高まる時期には、肌のうるおいも良くなり、バリア機能は良い傾向になります。

40代後半~50代いわゆる更年期には両者の女性ホルモン分泌が減少して心身に不快な症状を感じることが多く、全身免疫も不安定になるので積極的に健診を受けることが望まれます。人間50年生きてくればメインテナンスが必要で早期に故障を発見すれば長期間健康維持で来ると考えて下さい。

POINT!
お手入れのポイント

生理前:いつもより洗浄料の量を多くして皮脂分泌の多い部位は積極的に洗ってよい時期です。洗顔後の保湿剤も繰り返し吹き出物が出る部位、額や鼻の周りなどには少なめに、頬回りや目の周りなど皮膚の薄い部分を中心にケアするなど、肌のコンディションに合わせてお手入れしましょう。

更年期や生理不順の場合:肌荒れの症状や部位、サイクルを自分で注意深く観察して捉えましょう。誰もが朝目覚めて1日を過ごす日常生活そのものが、心身に負担をかけているのです。日々変動する気力・体力を見極めて、頑張りすぎない生活習慣、良い睡眠、食事、休息を見直してみることです。誰もが自由に自身の生活習慣を調整出来ればよいのですが、多くの方がそれは不可能の事とあきらめてしまうかもしれません。何が大切なのかを考え直すゆとりを持って、肌の調子に逆らわず日々過ごすことを考えましょう。季節に応じた正しい洗顔と保湿とUVカットを心がけることがアンチエイジングに繋がります。

生活習慣の乱れによる肌荒れ

睡眠不足は、肌荒れを引き起こす原因の1つです。人は睡眠中に内分泌ホルモンが生成され、そのホルモンが人間の活動を支え、健やかな肌をつくる役割も担います。食習慣の乱れも肌荒れの原因になるので、消化の良い食材を選び、なるべく沢山の食材をバランスよく摂る事です。水分も積極的に摂取し心地よい排尿排便を維持することが大切です。

Q. 肌荒れには、具体的にどのような症状ありますか?

肌荒れの症状は、吹き出物や赤み、皮むけ、かゆみ、ヒリツキ、かぶれなど症状は人によってさまざまです。季節の変わり目や、生活習慣、ストレスなど、さまざまな要因により、繰り返し周期的に肌荒れが起きる人もいます。

体質的に刺激に過敏な敏感肌の場合、皮膚の薄い目の周りや、歯磨きや食事内の塩分などの影響を受けやすい口の周りに炎症を起こす人も多くいらっしゃいます。

Q. 30代を過ぎて、急に肌が荒れやすくなりました。
どうしてですか?

年齢を重ね30代以降は徐々に皮脂を分泌する能力が弱まるので、洗浄後の皮膚回復力が皮脂分泌低下、バリア機能は20代と比べ次第に衰えてきます。

ストレス社会である現代社会では会社では中間管理職になるような30代後半~40代女性ではホルモンバランスが乱れやすく、50代以降は更年期の影響を受けるようになります。 年齢を重なるごとに心身への負荷が強くなるわけですから変化する自分の身体と肌を理解し、スキンケアは毎日同じ手入れに固執することなく臨機応変に対応できるゆとりを持つことです。若い頃と同じケアは肌トラブルを招いてしまうこともあるでしょう。

その日の体調や肌質に合わせた洗顔と、適切な保湿ケア、UVカットを基本としながら、自分自身のコンディションに合わせたケアを心がけていくことがとても大切です。

Q. 肌の赤みが続くと、肌にどんな影響ありますか?

赤みの質により対処は異なりますが、急激な日焼けによる赤みは、やけどと同じようなダメージが肌にかかってしまいますから早期対処が必要です。赤みを長期間放置してしまうと炎症後のシミを作ってしまいますから、決してそのままにせず、あまりにもいつもと異なる場合は皮膚科専門医を受診してください。

Q. 化粧水がしみてヒリヒリするのは、
肌にあっていないのでしょうか?

例えば「化粧水がしみる」ということも1つのサインだと理解して、我慢せずにその理由を考える事からはじめましょう。肌が荒れた時、代わりの化粧品を頻繁に試す事は、かえって肌の負担となることがあります。

まず自分自身の生活習慣を改善する努力をして、肌の負担を減らすことです。顔をこする行為を減らす、つまりダブル洗顔はやめてメイク落とし後はぬるま湯で洗い保湿も1種類のみにするなど・・あれこれ迷って化粧品を増やすことはかえって肌の安静になりません。丁寧な洗顔とスキンケアをすることで、自分の肌のバリア機能を回復させることが何よりも大切です。

Q. 生理前になるとニキビや吹き出物が
できやすくなるのはなぜですか?

生理前はエストロゲン、プロゲステロン両者の分泌が低下することから女性でも男性ホルモンであるアンドロゲンの影響を受けて皮脂分泌が高まりニキビができやすい時期です。生理が始まって排卵期に向かいエストロゲン分泌が上昇する時期には、多くの方が肌の潤いが整いバリア機能は良化する傾向にあります。

生理周期を意識しながら、スキンケアもコントロールしていく事が、ゆらがない肌の近道です。

Q. 肌荒れが起こったときの対処法を教えてください。

肌荒れの根本的な原因は「バリア機能」の低下にありますが、何よりも重要なことは、「肌荒れ」は自分自身の身体から発せられる、何らかのサインだと捉えることです。肌が荒れたからといって、代わりの化粧品を頻繁に試すことは、かえって肌の負担となることがあります。

「化粧水がしみる」ということも1つのサインだと理解して、我慢せずにその理由を考える事からはじめましょう。肌荒れが起きる原因は人それぞれ。肌荒れを治すには、まずは自分の肌荒れの原因を知ることが大切です。

食事の内容や睡眠時間、生理周期、ストレスの状況、天候など、自分自身の1か月の生活をメモしてみてください。たとえば「睡眠不足が続いたときに、化粧水がしみたな」といったように、自分の肌の状況を振り返ってみることで、自分自身の肌荒れの原因が見えてきます。肌荒れの傾向が掴めると、対処もしやすくなり、結果的に肌も生活も整う近道だと思います。

まず自分自身の生活習慣を見直して、丁寧な洗顔とスキンケアをすることで、自分の肌のバリア機能を回復することが何よりも大切です。

Q. 肌荒れを改善するために
食事で気をつけることはありますか?

消化の良い食事を心がけ、バランスの良い栄養摂取を心がけ、良い睡眠を心がけることだと思います。同じ食材を食べすぎてしまうことは、腸内環境にも肌にも良くないようです。肌や腸が弱い人は、生で食べるよりも加熱処理したほうが、タンパク質が変性しアレルギー活性が弱まるので身体にとっても優しくなります。

肌は心身の鏡ともいえますので、種々の臓器の能力に関係します。消化・吸収能力とも関係が深いので、よい食生活を心がけて、良い肌をつくっていきましょう。

Q. 肌荒れがひどいときは、無添加やオーガニックの
化粧品を使う方がよいですか?

まず「無添加」の定義が本質的に曖昧であるので一概に言えませんが、例えば手作りの化粧品などは防腐剤や安定剤が入っていない場合、微生物の繁殖、製品の変性にリスクがあります。ある一定期間衛生的に使用できる処方が施されている事はとても重要であると思います。

また、「オーガニック化粧品」は植物エキス成分を含有している製品ですから、花粉症や草かぶれのような植物に対するアレルギーがある方は、含有成分を確認した上で使用することをお勧めします。むしろ国産大手化粧品会社の製品の方が、日本人の肌機能データをもとに安全性や効果を検証しながら制作されている点からみても、かぶれるリスクは少ないのではないかと思っています。いずれにしろ化粧品は全成分が表示されていますから、敏感肌の方や、肌荒れをしやすい方は含有成分を確認して購入することをお勧めします。

Q. 皮膚科を受診するかどうかの判断基準は?

赤みと水っぽいブツブツが一緒になった局面がある、熱感や腫れを伴って、他の部位まで広がっているような場合は、アレルギーや内臓疾患などが潜んでいる場合もありますので皮膚科受診をお勧めします。化粧品皮膚炎の可能性が高いとパッチテストを行って化粧品やその含有成分のアレルギーが見付かることもあります。ニキビのようなのに「かゆみ」を伴う場合は(「痛み」であれば、通常のニキビでしょう!)全身型金属アレルギーのこともあります。アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎、酒さと診断されているような方は化粧品かぶれと勘違いして肌を守るための化粧品をやめてしまってかえって肌状況の調整がうまくいかないこともあります。遠慮せずに皮膚科専門医に相談してみてはいかがでしょうか。

教えてくれたのは…

東邦大学 医療センター 大森病院

皮膚科 臨床教授 関東裕美 先生

東邦大学 医療センター
大森病院皮膚科 臨床教授
関東裕美 先生

読み込み中