お手入れ手帖 Vol.11 2026年 花春

美容皮膚科医の
友利新先生に伺いました。
改めて納得!
ビタミンCの美肌力。

Vol.11 2026年 花春
美容皮膚科医の友利新先生に伺いました。改めて納得!ビタミンCの美肌力。

ビタミンCは、美肌にいい。それは誰もが知っているけれど、なぜいいのか、どう摂り入れればいいのかまではよく知らないという人、案外多いのではないでしょうか。今日は改めて美容皮膚科医の友利新先生に、ビタミンCの本当の力について教えてもらいました。

不足すると大変です。
私たちの命綱・ビタミンC

「ビタミンCというと美容の強い味方というイメージがあるかもしれませんが、実は肌だけでなく、体全体にとって必要不可欠な栄養素です」。最初にこう切り出した友利先生。さて、ビタミンCは私たちの体にとって、どんな役割をもっているのでしょうか?
「働き者の栄養素ですが、主役というよりは縁の下の力持ちのような存在。コラーゲンの生成を助けたり、鉄と結びついて鉄の吸収を良くして貧血を予防したり、骨を良い状態にしたりと、体のそれぞれの機能が正しく働くよう整えてくれるのです」。補助的な役割のようにも聞こえますが、それどころか必要不可欠な成分なのだそう。
「そもそも大航海時代、船乗りたちが次々に“壊血病”で亡くなり、彼らが新鮮な野菜や果物を摂取できていないことが原因だとわかったのが、ビタミンC発見のきっかけでした。つまり、このエピソードからも、いかに重要な栄養素であるかがわかるでしょう。

“健やかで、明るく、ハリのある肌”
を叶える優等生

全身にとって重要なビタミンCですが、やはり気になるのは美への効果。この点についても友利先生は、“ビタミンCはマルチタスクで働く優等生”と太鼓判を押します。
「大きく3つの作用があります。まずは抗酸化作用。肌は外的刺激によって活性酸素が生成され、それが炎症の原因になりますがビタミンCがその炎症の原因を抑える働きをしてくれます。次にメラニン生成の抑制。シミ、そばかす、日焼けなどによってできた色素沈着を薄め、肌の透明感を引き出してくれます。それから3つ目はコラーゲンの産生を高めること。コラーゲンは肌や関節の弾力のもとになるので、ビタミンCがこの生成を助けることで、内側からふっくらとハリのある肌が作られます」
聞けば聞くほど、美肌に求める要素のほとんどが、実はビタミンCの支えあってのものだと感じます。

ビタミンC
3つの作用

では、ビタミンCの
ベストな摂り入れ方は?

ビタミンCは食事やドリンクやサプリメント、化粧品などさまざまで使われています。その摂り入れ方のコツについても教えてもらいました。「まず私たち医療の視点で言えば、大きく分けて内服と外用の2つに分類されます。内服の場合は食品、サプリメント、血管から摂り入れる点滴も含まれます。外用の場合はスキンケア品や美容クリニック、サロンでの“イオン導入”の施術などがあります。どちらかというのではなく、内側から、外側からの両方でビタミンCを摂り入れることが必要でしょう」

内側から:食品・サプリメント・点滴などで血管から 外側から:スキンケア・“イオン導入”の施術から 内側から:食品・サプリメント・点滴などで血管から 外側から:スキンケア・“イオン導入”の施術から

内服の場合、新鮮な食品とビタミンCを抽出したサプリメントでは、どちらがよいのでしょうか。「食品にはビタミンC以外にもさまざまな栄養がありますし、毎日3食の機会がありますから食事で摂れればそれが一番です。いちごやみかん、レモン、キウイのほか、ブロッコリーやパプリカ、ケールなどもビタミンCが豊富です。ただし、ビタミンCは“熱に弱い”“水に流れてしまう”という弱点があるため、できれば生で食べること、そうでなくても加熱時間を短くする、スープなどで摂るといった工夫が必要です。じゃがいももデンプンのお陰で加熱してもビタミンCが壊れないので、摂り入れやすいでしょう。
緑茶はビタミンCが豊富ですし、カテキンの作用で熱してもビタミンCが壊れづらいことで知られています。鉄瓶で沸かしたお湯なら鉄分も一緒に摂れていいですね。一方、外食中心で野菜や果物が不足していると感じる方は、サプリメントなどで補うとよいでしょう」

では、ビタミンCのベストな摂り入れ方は?

緑茶(特に煎茶)はレモン果汁の3〜5倍のビタミンCを含みます。また通常熱に弱いビタミンCですが緑茶成分の1つであるカテキンの抗酸化作用で比較的壊れにくいと言われます。これからの季節は、水出しなどで楽しむのもおすすめです。

では、ビタミンCのベストな摂り入れ方は?

ビタミンC豊富な野菜と果物の組み合わせで、「ビタミンCマシマシサラダ」も◎。写真はイチゴ&茹でたブロッコリーのサラダ。ドレッシングはオリーブオイルにすりおろしたキウイと刻んだシソ、お好みでレモンを加え、塩を適量入れて味を整えています。

美容クリニックなどで行われているビタミン点滴なら、より確実に摂取できるのでしょうか?
「日焼けしそうなときやしてしまったあと、美容施術を受けたあと、疲労感の強いときなどには即効性があります。とはいえ、注射は痛いですし(笑)、時間もお金もかかりますから、継続的に行うのはあまり現実的ではないのではないでしょうか。私自身も故郷の宮古島に帰る前には点滴などもしますが、日常的にはしていません」

“組み合わせ”と“継続性”が
ビタミンCの
パフォーマンスを握るカギ

では、通常ビタミンCはどのくらい必要なのでしょうか。「よく“高濃度のビタミンC”といった言葉も目にしますが、人間の体にとって大事なのは濃度や量よりも、“組み合わせ”と“継続性”です。あまり高濃度だと肌や胃腸などにも刺激になることもあります。”組み合わせ”については、ビタミンCはそれ自体が酸化しやすく、みんなの頼れる存在だけど自分のパワーを受け渡して自身が弱ってしまうのが弱点なところはアンパンマン®に似ています。つまり弱ってしまったときにそれをフォローする成分も一緒に摂っていることが大切です。酸化を還元してくれるグルタチオン、抗酸化力が高いビタミンE、そしてビタミンCの弱点でもある保湿力を補うヒアルロン酸やセラミド、お互いに効果を高め合えるナイアシンアミドなどとともに摂り入れるといいでしょう。
“継続性”については、ビタミンCは体内に溜め込むことができず余剰分は排出されること、また血中濃度の高さが摂取後1〜3時間がピークになるため、少しずつこまめに摂取するのが効果的なのです。肌から摂り入れるなら月1回のイオン導入より毎日朝晩のスキンケア、サプリメントや飲料の場合も、1000mg配合のものを1日1回摂るより、200〜300mg配合のものを朝昼晩に分けて摂取するのがおすすめです。
内服・外用ともに、特に朝が効果的、と友利先生。「朝ビタミンCを摂り込むことで、抗酸化作用が、日中の紫外線やストレスなどの刺激要因から肌を守ってくれます。ビタミンCは日焼けの原因になると思って朝の摂取を避ける方もいるようですが、これは全くの都市伝説。ぜひ朝こそ積極的に摂り入れてください」。よかれと思って朝のビタミンCを避けたり、短期集中で摂取していたという人は、今日から改めなくては!

※ 「アンパンマン®」は株式会社フレーベル館の登録商標です。

“組み合わせ”と“継続性”がビタミンCのパフォーマンスを握るカギ

自分の肌を知って、
ビタミンCを最強のパートナーに

改めてビタミンCは、正しくつき合えば美しさを目指す時の強い味方になる、と友利先生。「そのためには自分に合ったビタミンCの摂り入れ方を選び、そしてコツコツ続けることが大切。そうすればそれぞれに合った高いパフォーマンスを発揮してくれます。ビタミンCの魅力と特性を知って、うまくつき合ってほしいと思います」

ヘアメークアップアーティスト 永田紫織さん

医師(内科・皮膚科)
東京薬科大学客員教授、
梅花女子大学客員教授
ともり あらた友利新先生

沖縄県宮古島出身。東京女子医科大学卒業。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。現在、現在都内2ヵ所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きる為の情報を発信。美容誌のべストコスメ審査員を歴任。2004年第36回準ミス日本。美と健康に関する著書も多数。YouTubeチャンネル『友利新/医師「内科・皮膚科」』は登録者数160万人以上。2016年第9回ベストマザー賞受賞。子育て応援・ママ応援大使。2019年宮古島観光大使拝命。

詳しく読む 閉じる

沖縄県宮古島出身。東京女子医科大学卒業。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。現在、現在都内2ヵ所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きる為の情報を発信。美容誌のべストコスメ審査員を歴任。2004年第36回準ミス日本。美と健康に関する著書も多数。YouTubeチャンネル『友利新/医師「内科・皮膚科」』は登録者数160万人以上。2016年第9回ベストマザー賞受賞。子育て応援・ママ応援大使。2019年宮古島観光大使拝命。

編集部おすすめ

「ビタミンC」活用アイデア

冷蔵庫に野菜も果物もない!
そんな時も「お茶漬け」で
ビタミンCを

ヘアメークアップアーティスト 永田紫織さん

お茶漬けの具材に選んだのは、シラスと練りごま。練りごまにみりん、醤油、酒(水でもOK)を混ぜ味を整えたら、シラスに合わせて熱々のご飯の上へ。彩りに三つ葉を刻んで散らしたら、ビタミンC豊富な緑茶をたっぷりと入れていただきます。ごまに含まれる栄養素カルシウムやセサミンは、美肌・美髪効果も期待できます。

Photography:Hideharu Kusukami
Recipe director : NOBORU UMETANI

Vol.11 2026年 花春

いつだって、美しくはじめられる

Archives

Vol.11 2026年 花春

いつだって、美しくはじめられる

Vol.10 2025年 銀花

もっと心地よく、弾んでいく

Vol.09 2025年 月白

前向きな気持ちが、美肌の秘訣

Vol.08 2025年 暑夏

涼しげに、清らかに、澄みやかに

Vol.07 2025年 蒼夏

肌もこころもからだも、ごきげんに

Vol.06 2025年 春歌

軽やかに「きれい」を運ぶ、肌づくり

Vol.05 2025年 初春

新しい美容法から、新しい自分へ

Vol.04 2024年 真冬

自分のことを大切にケアする悦びを

Vol.03 2024年 仲秋

知って試してみてどんどんキレイに

Vol.02 2024年 盛夏

夏の肌のサポーターが見つかります

Vol.01 2024年 初夏

肌はいつでも新しく変わっていける